Révision Du Livre

平和を愛する男がチョイスするブックガイド

日本文学

「2016年8月の読書リスト」

オリンピックと甲子園という、国内外のビッグスポーツイベントが終わり、今年も9月に入った。 まだまだ暑い日が続くが、日本、そして日本の政治は終わったような気がしてならない。 今回の参議院選挙と都知事選の結果を見て、極右・復古派はしめしめと思って…

「冷たい校舎の時は止まる」

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫) posted with ヨメレバ 辻村 深月 講談社 2007-08-11 冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫) posted with ヨメレバ 辻村 深月 講談社 2007-08-11 本作は、第147回直木三十五賞(直木賞、2012年上半期)を受賞した…

「2016年7月の読書リスト」

毎年この時期のメディアは、高校野球で勝手に騒ぐので、鬱陶しくてしょうがない。私が購読している新聞の地方欄は、高校野球予選の期間中、必要最低限のデータしか載せないからまだ我慢できる。しかし主催社の朝日新聞をはじめ大メディアは予選開催中、来る…

「クララ白書&クララ白書パート2」

クララ白書 (集英社文庫―コバルトシリーズ 52C) 著者 : 氷室冴子 集英社 発売日 : 1980-01 ブクログでレビューを見る» クララ白書 ぱーと2 (集英社文庫―コバルトシリーズ 52D) 著者 : 氷室冴子 集英社 発売日 : 1980-01 ブクログでレビューを見る» 1980年代…

「2016年6月の読書リスト」

早いもので、今年も半年が過ぎた。今年(2016年)は参議院選挙がある。今回の選挙でどんな結果になるのか、正直言って怖い。皆様ご存じの通り、与党は今回の選挙で全議席の2/3を占めることを目標にしている。そうすれば、安倍政権の悲願である「憲法改正」の…

「2016年4月の読書リスト」

今年も1/3が経過した。(←「昨年と同じ書き出しじゃねーか!」というツッコミはヤボというものです。ここの管理人さん、それほど頭はよくないので) だが昨年同様希望の光が見えないどころか、日本は本当に破滅するのでは?という恐怖が日ごとに増してくる。…

「二十歳の原点ノート 十四歳から十七歳の日記」

二十歳の原点ノート [新装版] 十四歳から十七歳の日記 posted with ヨメレバ 高野 悦子 カンゼン 2009-03-12 Amazon 図書館 1969年6月24日未明 京都市内を通る山陰本線を走る貨物列車に 一人の若い女性が飛び込み自殺した。 死後、彼女の下宿の部屋から 10冊…

「2016年3月の読書リスト」

無我夢中で世間の荒波を乗り越えていたら、あっという間に4月である。今年も⅓が経過したということである。だがその実感はない。 それにしても、次から次へと国民に喧嘩を売っている安倍政権に呆れてしまう。今度は「保育所」の問題で爆弾が破裂した。 保活…

「ブタカン!~池谷美咲の演劇部日誌~」

ブタカン!: 〜池谷美咲の演劇部日誌〜 (新潮文庫nex) posted with ヨメレバ 青柳 碧人 新潮社 2014-10-28 Amazon 図書館 本作は、高校の演劇部をメインにした青春小説というべき作品であり、裏表紙に記載されている「ミステリー」という文言は、小道具の一つ…

「2016年2月の読書リスト」

「明けましておめでとうございます」という時候の挨拶から、あっという間に2ヶ月が経過した。今年も1/6が経過したということになる。 年明け早々に国会が開会してからというもの、大臣・与党議員のスキャンダルや問題発言が頻発した。先月書いたように、あま…

「2016年1月の読書リスト」

あ・あ・あ……や〜れやれ、という感じである。 TPP推進など、安倍内閣の経済政策の司令塔として動いていた甘利明・内閣府特命担当大臣が、不祥事で大臣辞任に追い込まれた。不祥事の規模からいっても、これまでだったら内閣総辞職レベル、それでなくても衆議…

2015年9月の読書リスト

国民の猛烈な抵抗を押し切り、とうとう希代の悪法「安保法案」は成立してしまった。 与党はこの法案の成立のために、これまで丁寧に積み重ねてきた、国会内での管領や必要事項を無視するという暴挙。SEALDsを中止とした反対派も成立間際まで反対の声を上げつ…

「イニシエーション・ラブ」

イニシエーション・ラブ (文春文庫) posted with ヨメレバ 乾 くるみ 文藝春秋 2007-04-10 Amazon 図書館 「ラスト二行で印象が変わる」というキャッチコピー」を信じて読み進めたが、最初のうちは、よくある恋愛小説だと思っていた。ところが読み進めている…

「酔うために地球はぐるぐるまわっている」

本書で取り上げられているのは、ほとんどがビールとウィスキー。 日本人だから、日本酒の話題をもっと取り上げろっての! 酔うために地球はぐるぐるまわってる 著者 : 椎名誠 講談社 発売日 : 2014-05-23 ブクログでレビューを見る» これまで数多くの著作を…

「ソロモンの偽証第三部 法廷」

いよいよはじまった「学級内裁判」。 「事故」か「事件」か。 「自殺」か「他殺」か。 「有罪」か「無罪」か。 ソロモンの偽証: 第III部 法廷 上巻 (新潮文庫) 著者 : 宮部みゆき 新潮社 発売日 : 2014-10-28 ソロモンの偽証: 第III部 法廷 下巻 (新潮文庫) …

「『批評』とは何か? 批評家養成ギブス」

「評論」とは、一般人が理解しやすい言葉で語られるべきだと思っている。 だが現状はどうだろうか? (ブレインズ叢書1) 「批評」とは何か? 批評家養成ギブス 著者 : 佐々木敦 メディア総合研究所 発売日 : 2008-12-13 ブクログでレビューを見る» 2000年代の…

2014年8月の読書リスト

「かっとばせー!」 「○○君ファイトー!」 「感動をありがとう!」 という言葉が飛び交う、偽善に満ちた「暑い(イヤ、ここは「熱い」というべきか?)夏」がようやく終わろうとしている。 季節の上では「秋」なのだが、厳しい残暑はまだまだ続くしね。ちな…

名前探しの放課後(全2巻)

著者 : 辻村深月 講談社 342p 発売日 : 2007-12-21 著者 : 辻村深月 講談社 358p 発売日 : 2007-12-21 学園ミステリの若き大家・辻村美月が(たぶん)初めて手がけた連載小説の単行本化。 デビュー以来、新作を新書で出版していた作者が、はじめて出した単行…

小説講座 売れる作家の全技術

小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけないposted with ヨメレバ大沢 在昌 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-08-01 Amazon 図書館 小説「新宿鮫」「アルバイト探偵シリーズ」など、日本を代表するハードボイルド&探偵小説作…

不忠臣蔵

不忠臣蔵 (集英社文庫)井上ひさし集英社発売日:2012-12-14ブクログでレビューを見る» この作品は、1980~1984年の足掛け5年間にわたり、小説雑誌「すばる」に連載された作品である。単行本は1988年10月に刊行され、92年に一度文庫化され、昨年リニューアル…

西の魔女が死んだ

梨木香歩新潮社発売日:2001-08-01ブクログでレビューを見る» 中学生のまいは、祖母が死んだと聞かされ、母の車に乗って祖母の住んでいる田舎に向かう。 車中でまいは、2年前に祖母と暮らした日々を思い出していた。 中学校に入ったばかりのまいは、登校拒…

夜は短し歩けよ乙女

森見登美彦角川グループパブリッシング発売日:2008-12-25ブクログでレビューを見る» 京都にある国立大学の、とあるサークルに入って来た「黒髪の乙女」に一目ぼれした「先輩」。 「先輩」は彼女といい仲になろうと画策するが、なかなかうまくいかない。 「…

きっと、大丈夫

夏石鈴子角川書店発売日:2006-09-22ブクログでレビューを見る» この本は「事実婚」という選択をし、あるときは会社員であり、あるときはエッセイストとしての顔を持つ、2人の子を持つシングルマザーのゆるゆるとした日常を、ほんわりとした筆致で書いたエ…